ごつごつした骨

日記です

深夜ラジオのパーソナリティーになる

私はラジオを聴くのが苦手なため、積極的に聴くことはほとんどない。好きな芸人が特番でオールナイトニッポンをやるとか、ゲストで出たとかのからみでまれに聴くくらい。


そんな私でもラジオのパーソナリティーという存在にはやはりそれなりの憧れがある。なぜなら、パーソナリティーは自分の好きな曲を公共の電波に乗せて届けることができるからだ。私が憧れを持つに至ったのは、マヂラブのANN特番で村上さんがかけた曲にブチ抜かれた経験によるものである。

夜中とも朝方ともつかない、意識が朦朧としてくるあの時間帯。半分眠っているような状態の耳に届いた「フラッシュバック瞬き」「JUNKLIFE」の2曲は鮮烈だった。特に「JUNKLIFE」は殆ど意味の通らない、支離滅裂な夢のような詞が何ひとつ頭に残らず過ぎ去っていく。この何とも言えない居心地悪さと奇妙なトリップ感に快感すら覚えた記憶がある。レギュラー放送での選曲を見ていても、村上さんは邦楽マニアなのだなと思う。一方の「フラッシュバック瞬き」は詞を読めば、夜中に聴くとキマる理由がわかっていただけると思う。浮遊感のあるサウンド、歌詞、長澤さんの歌声の美しいファルセットのすべてが相乗効果を為して抜群のトリップ感を味わえる。

放送された時期を忘れてしまったが、令和ロマンのANN特番で流れたnever young beachの「CITY LIGHTS」とFishmansの「あの娘が眠ってる」もとてもとても良かった。ネバヤンの「CITY LIGHTS」には「車」「煙」という単語が入っているのでそれ故の選曲だと思うが、洒落が効いていて脱帽した。どちらのセンスなのか?


私が深夜ラジオのパーソナリティーを任された暁には必ずかけたい曲があるので、僭越ながら何曲か紹介させていただく。


1.ゆらゆら帝国-「つぎの夜へ」

https://youtu.be/Zru7TpIp3bE

この曲も、優しくゆらぐギターの音色が浮遊感たっぷり。坂本慎太郎の静かで落ち着いた歌声と、後ろ向きなような前向きなような寂寥感に満ちた歌詞がとても魅力的だ。「真夜中 に彼は 一人じゃない気がした なめらか に世界が 光りだすのを感じた」という美しい一節を世界中の人々と分け合って聴いてみたい。


2.Fishmans-「ナイトクルージング」

フィッシュマンズは深夜〜朝方のダウナーな時間帯に最も聴きたいミュージシャンではないかと思う。昼下がりにまどろみながら聴くのも結構いいかもしれない。曲名もさながら曲調も、佐藤伸治の、声変わり前後の少年のような、高くふるえる声は耳ざわり良く、なんとなく不安感を煽りたてるような感じもあり、あの時間帯にぴったりだ。


3.台風クラブ-「飛・び・た・い」

https://youtu.be/WAXpMPfIPuQ

浮遊感という観点からは少し離れた印象になるが、ドラッグストアで買える薬でトンじゃって気持ちよくなってる曲なのでトリップ感はばっちり!「あと10分で何度目のセプテンバーさ たどり着いたコンビニの駐車場でゲロ」、最高の歌詞だ。ちゃんとゲロ吐いてる!台風クラブで最も好きな曲!

「高鳴りだすさBPM 出来心はポッケに隠して」「パトカーの赤色灯が綺麗ね ぼんやりと涙目に映して」などトリップ中の情景描写や、「金輪際で上出来の夏は来ないさ」など夏の終わりの侘しさの表現が叙情的で洒落ていて、とても美しく趣深い。こんな日本語を使えるようになりたいと思う。

この曲をかけるならば、季節は夏以外にありえない。「下宿屋ゆうれい」も大好きなのでぜひともかけさせていただきたい。


以上、現時点ではこんな感じ。同じ妄想してる人は絶対にたくさんいると思うので、皆さんはどんな曲かけたいかぜひ教えてください。